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2026.03.27

増える住居侵入による窃盗。賃貸住宅の防犯対策と安全な物件の条件とは

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住まいの防犯性能の高まりなどを背景に、侵入窃盗の件数は長期的に減少傾向にあります。しかし、在宅時間が減った影響からかコロナ禍以降は顕著に増加しており、分譲マンションと比べて防犯性が劣りやすい賃貸住宅ではとくに注意が必要です。

住居侵入窃盗が増加!集合住宅も注意

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(警視庁「令和6年の 刑法犯に関する統計資料」より作図)

警視庁によれば、2023年から住居侵入による窃盗事件が増加傾向にあるといいます。住居侵入による窃盗被害は一戸建て住宅に多い傾向にありますが、集合住宅(共同住宅)の被害も決して少なくありません。

〇多いのは「空き巣」

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(警視庁「令和6年の 刑法犯に関する統計資料」より作図)

3階建て以下・4階以上ともに共同住宅の侵入窃盗の手口は「空き巣」が最も多く、約4分の3を占めています。空き巣とは、住人が不在の間に住居に侵入する手口を指します。

一方、次いで多い「忍込み」は夜間など住人が就寝中に侵入する手口、「居空き」は日中の在宅中に侵入する手口です。数は少ないですが、犯人と鉢合わせになる危険性があるため「在宅が多いから大丈夫」とは思わず、しっかり防犯対策することが大切です。

〇集合住宅の侵入経路は「無施錠の開口部」が約半数

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(警視庁「令和6年の 刑法犯に関する統計資料」より作図)

空き巣被害の侵入手段の多くが、無施錠の玄関等からの侵入です。3階建て以下は、ピッキングなどによって施錠を破る手段とガラス破りが同程度の割合です。一方、4階以上になるとガラス破りの割合は減り、施錠開けによる侵入が増えます。

防犯対策のファーストステップは「施錠」です。短時間の外出でも、玄関ドアや勝手口、窓の鍵は必ず閉めて出かけるようにしましょう。また、数は少ないですが「合鍵」による侵入事例もあります。気になる場合は、入居時などに鍵を交換しているか確認することをおすすめします。

被害の多くは単独世帯

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(警視庁「令和6年の 刑法犯に関する統計資料」より作図)

空き巣の割合は、夫婦のみ世帯やその他ファミリー世帯と比べて、単独世帯が高くなっています。

単独世帯は、その他の世帯と比べて留守が悟られやすく、万一、鉢合わせになっても抵抗されるリスクが低いことなどから、空き巣の標的になりやすい傾向にあります。洗濯物や郵便物などから単身であることが悟られる可能性もあるため、日頃から防犯意識を高く持っておくことが大切です。

賃貸住宅の「窓」「ベランダ 」の防犯対策

3階建て以下の共同住宅の空き巣被害のうち、2割は窓からの侵入によるものです。4階建て以上の住戸も、1割以上は窓から侵入されています。

とくに低層階や人目に付きにくい位置の住戸、ベランダと電柱や樹木の距離が近い住戸などは狙われやすいため、窓やベランダの防犯対策を強化することが大切です。

〇足場となるものを置かない

ベランダに次のような足場となるものがあると、侵入を容易にしてしまう危険性があります。 

  • プランターやラック
  • ガーデンテーブル・チェア
  • 収納ボックス

とくに隙間なく壁で覆われているベランダは、犯行が発見されにくく、侵入者にとって作業がしやすい場所となります。足場となる物をできる限り置かないなど、侵入しやすい環境にしないようにしましょう。

〇防犯ブザーや人感ライトを導入する

窓を開けたら警報が鳴る「防犯ブザー」や、人に反応して点灯する「人感ライト」は、空き巣の抑止力となります。ホームセンターなどで数千円で購入できる手軽さと、賃貸住宅でも取り入れやすい点もメリットのひとつです。

ただし、両面テープの跡やビス穴が残ってしまうと、退去時に原状回復費用を請求される可能性があります。またベランダは共用部となるため、ライトなどの取り付けには管理会社や家主の許可が必要です。

〇女性の一人暮らし・不在を悟らせない

空き巣の多くは、事前に世帯数や性別、生活リズムなどを観察したうえで犯行に臨みます。男性より女性、在宅中より不在中のほうがリスクが低いと判断されるため、以下のような対策を検討し、女性の一人暮らしや不在を悟られないようにしましょう。

  • ピンク・花柄など女性の一人暮らしを想起させるカーテンを避ける
  • 下着や女性ものの衣類を外に干さない
  • 夜間の外出時に電気を付けておく
  • 郵便物を溜めない

〇窓に防犯フィルムを貼る

窓ガラスを割って侵入する手口を防ぐには、防犯フィルムの貼付が効果的です。防犯フィルムには、窓が割れるまでの時間を延ばす効果があります。また、災害時に窓ガラスの飛散を防ぐ効果にも期待できるため、災害対策にも有効です。

ただし、賃貸住宅の窓ガラスに貼る場合は、きれいに剥がせる仕様かよく確認して商品を選ぶ必要があります。あるいは、事前に管理会社や家主に相談して導入を検討しましょう。

賃貸住宅の「玄関」の防犯対策

たとえ高層階であっても、玄関から侵入されるリスクは低層階と同じです。しっかり施錠するのはもちろん、次のような「+α」の防犯対策も検討してみましょう。

〇ドアスコープカバーを取り付ける

家の中から除いて来訪者を確認できるドアスコープは便利な反面、防犯上、一定のリスクがある設備です。比較的簡単に室外側から取り外すことが可能で、特殊なレンズを使って室内を見られてしまうリスクもあります。また、ドアスコープを外した穴から道具を通し、鍵が開けられてしまうおそれもあります。

覗きを防止するには、ドアスコープカバーを取り付けるのが有効です。マグネット式で取り付けられるタイプもあるので、原状回復も容易です。ただし、ドアスコープカバーだけでは外から取り外されてしまうリスクは残るため、他の防犯対策も検討するようにしましょう。

〇サムターンカバーを取り付ける

外から鍵を開ける手口のひとつに「サムターン回し」というものがあります。サムターンとは、室内から鍵を掛けるときの「つまみ」の部分を指します。ドアスコープやドアのすき間から特別な道具を挿入し、つまみを回して解錠する手口がサムターン回しです。

サムターン回しは、物理的にサムターンを回せなくすれば防げるため、サムターンにカバーを取り付ける対策が有効です。サムターンカバーは、ホームセンターなどで数百円から数千円程度で販売されています。ただ両面テープやビスで固定するタイプは、他の防犯グッズ同様、原状回復に注意が必要です。

〇ドアポストをしっかり施錠する

ドアポストもドアスコープと同様、覗きやサムターン回しのための道具の挿入口として利用されるおそれがあります。まず、ドアポストをしっかり施錠することを徹底し、必要に応じてドアポストを塞いだり、目隠ししたりできる防犯グッズの導入を検討してみましょう。ただこちらも、原状回復には注意しましょう。

セキュリティが高い賃貸住宅の特徴

賃貸住宅の防犯性は、室内の対策だけでなく建物全体の仕様や管理体制によっても大きく左右されます。これから物件を探すのであれば、次のようなポイントもチェックしてみましょう。

〇高層階

高層階は物理的に侵入経路が限られるため、空き巣のリスクが低い傾向があります。1階より2階、2階より3階のほうが、侵入は難しくなります。ただし、階数に関わらず玄関から侵入される可能性はあるため油断は禁物です。

〇オートロック付きの物件

オートロックは、不審者の侵入を防ぐ大きな抑止力になります。来訪者の姿を確認できるカメラ付きインターホンであれば、より安心感が高まります。

ただ「テールゲート」といって居住者などの後に付いてオートロックを通過する手口なども見られるため、オートロック付きの物件も住居侵入のリスクはゼロではありません。

〇ボックス付きの物件

不在中でも荷物が受け取れる宅配ボックス付きの物件は、便利なうえに防犯面でもメリットがあります。近年は、配送業者などを装って住居侵入しようとする犯罪も見られますが、宅配ボックスがあれば接触することなく荷物を受け取ることができます。また置き配も避けられるため、不在を悟られるリスクが低減します。

〇管理人が常駐の物件

管理人が常駐している物件は、総じて防犯性が高い傾向にあります。管理人室は多くの場合、建物のエントランス付近にあるため、不審者が侵入するリスクが抑えられます。

〇人通りの多い立地

人目に付きやすい物件は、それだけで犯罪の抑止力となります。騒音や住環境などとの兼ね合いも考慮しなければなりませんが、日常の安心感を優先するのであれば、夜の人通りや街灯の有無も入居前にチェックしておきましょう。

まとめ

女性や単独世帯はとくに住居侵入の被害に遭いやすいため、防犯を意識した物件選びと入居の対策を徹底するようにしましょう。防犯対策をする際は、まず管理会社や家主に相談することをおすすめします。

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